【寺田のシナリオ作成:閑話1】セッションの時間


最近のシステムでは、セッション時間が短くなるように
配慮が為されています。この傾向及び戦略は正しいと思っています。


理由は、TRPGの間口を広げるという視点に於いて、
セッション時間は短い方がいいからです。
既に面白いと共通認識を持っている人であれば別ですが、
数時間集まるという時間を用意する事が難しい場合は結構あります。


セッションを短くする手法は、システムサイドでは、
テンプレートの活用、マンガやアニメなどの共通認識の利用、
神業的な瞬殺戦闘の存在、シーン制導入、持ち物の廃止・・・etc
など多岐に渡ります。


ここらの功罪を考察するのも面白いですが、ひとまず置いておいて、
シナリオサイドからのセッション時間短縮を考えると・・・
以下のようなものが、パッと頭に浮かびます。


1)紹介のルール化:PC間の関係などをサイコロで決定する
  などによって、PC同士の自己紹介の時間を軽減した。
2)シーン間飛ばし:シーンとシーンの間の時間をPC全員分描写や
  判定をするのではなく、映画の様に「閑話」扱いにする事に
  よって手間と時間を減らした。
3)ミスディレクションの減少:ミスディレクション(嘘情報)を
  減らす事によって、ミスディレクションを出す時間、ミス
  ディレクションにより悩む時間を減らした。
4)ロールを導入する事により「悩む」を減らした:ロールとして、
  対応に困る場合が今までのシステムにあったが、PCのロールを
  極端に設定する事により、「こういう人だからこうする」的な
  プレイをより積極的にできるようにした。


こうして振り返ると、最近のシステムって
「一本道」的なシナリオを増やす傾向が強いな、と思います。
「悩む」=「時間が掛かる」という事なのは、承知しているのですけどね。
・・・ストップウォッチ必須で、キャラクターの能力で、
プレイヤーが考える時間が左右されるシステムって面白いかも。


セッション時間を無闇に増やしたくは無いのは同感なのですが、
ミスディレクションがあり、複数の選択肢が提示され、
各課題にはメリット/コスト/リスクが存在しながら選択と解決をして、
それによって物語そのものが変容していくようなシステム&シナリオ
があるといいですねぇ〜。
シナリオでそれをやろうとすると異様に大変ですけどね・・・