ザ・ノンフィクション 〜嵐の学校改革〜

先週、今週と午後に自宅に居たので、TVを見ながら掃除をしていたら
フジテレビの「ザ・ノンフィクション」(毎週日曜日 14:00〜14:55 )
をやってて、なかなか面白いな、と見てます。


内容は、30億円の負債を背負った郁文館学園を買い取り理事長になった
ワタミグループの社長である渡辺美樹氏と
校長となった慶応大学教授でもある小林節氏を交えた学校改革模様。

一回目、二回目とも教師側に強烈な規律を求め改革を進める小林氏と
それに負担を感じて辞め出す教師、その手法に関して別のアプローチを
取ろうとする渡辺氏のやり取りの結果、任期三年の予定であったが、
任期二年で小林氏が自ら辞任するという事になった。


私の感覚だと、小林氏のやり方は、正論ではあるが、やり過ぎの感がありますね。
ビジネスであれば、小林氏の言っている事は至極まとも。
しかし、今までその視点を持っていなかった教師にとっては追いつけないだろう。
また、生徒の前で教師を理由があろうと罵倒しては、まだ成熟していなく表面的な
価値判断で行動する中学生・高校生を指導する事は難しいんじゃないかなぁ。




ただ、小林氏のやり方以外に何があるか?というと難しくて、
例えば、小林氏が辞めた後に校長を兼任する渡辺氏が教室を見回ると、
遅刻した生徒を追及している先生が授業に遅れていたり、
生徒を評価する最終資料である成績書の入力ミスがあったりと、
教師のレベルに対して悩んでいるという状況も見受けられた。


小林氏は、最初に強烈に規律(ディシプリン)を植え付け、
その上で努力を認めて個々で努力を続けて欲しいと考えた。
渡辺氏は、もう少し教師に対するモチベーションマネージメントも考え、
バランス案を考えた。


私も渡辺氏寄りだが、それでTVのレベルの教師に対して短期間で変わるの?
という不安点が残る。その不安に対する打開が小林氏の手法だったのだろうと思うので、
一概に小林氏が問題とも言えない。


しかし、前述したが、教室で教師を罵倒するやり方は正当な理由があっても
好きになれないし、(小林氏の発案か分からないが)遅刻0が素晴らしいという
事も思えない。私立だからその学校の方針が「ともかく学力」なら、それはそうか、
と思うけど、私は入りたくないな。
自分も中高私立だったけど、自分の学校がこんな改革になったら違う学校考えるかも。
不真面目な学業態度だったしねぇ(^^;


ただ、一番問題なのは、レベルが低い教師なのかな、やっぱり。
規律が無い、自ら規律が弱いので規律を教えられないという点もあるし、
番組の中で感じるのは教師が教えるべきなのは、教科の内容だけではなく、
勉強への集中度・熱中度を高める為のモチベーションマネージメントや
コーチングなどを踏まえた総合的な授業というプレゼンテーションの実施だろう。


それに加えて、教師として人生経験がある先輩として、
人生の後輩の相談、問題に相対して、未成熟な部分を暖かく見ながら
それぞれの求める方向でリーディングしていく事が教育だと私は考えている。
だって、学校において生徒は、ビジネスにおけるリソースとは別でしょ?


何か何かの目的に対して学生不在で、学生がリソース扱いに見えるんだよなぁ。
学力総合○○を達成する為にリソースをどうコントロール・成長させるか、みたいな。
学生からお金もらって運営しているんだから、学生(その背後に居る親含め)に
対してオリジナリティで教育して、最終的に学生と親の双方が最も喜ぶ方向に
導くという認識がどうなっているのか・・・
番組の作りに学生視点があまりなかったので、その点は謎ですね。


などなど、やっぱTVはドキュメンタリーが一番面白いなぁ。